糖尿病の方は様々な合併症に注意を払う必要がありますが、骨折もその中のひとつです。糖尿病の方は、通常よりも骨折のリスクが高いことが知られています。特に、血糖値を上手くコントロールできていない場合、骨折のリスクが1.47倍上昇するという報告もあります。そのため、糖尿病の方は血糖値を適切にコントロールするとともに、骨の強度を高めていくことが重要です。
骨の強度を高めるためには、適度な運動を意識するとともに、カルシウムを積極的に摂取することが重要です。カルシウムは、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、豆腐や納豆などの大豆食品、小松菜などの緑黄色野菜、ひじきなどの海藻類、魚などに含まれますが、特に乳製品には良質なカルシウムが含まれています。高齢者を対象とした研究によると、食事に乳製品を追加すると骨折や転倒のリスクが軽減できることが分かっているので、糖尿病の方は乳製品を積極的に摂取することをおすすめします。